「夜職=心を病む」は本当か─メンタルヘルスラボ・ことくしゃちょーのYouTubeに、まりてん・めろまる・上原社長が出演

世間の“重いイメージ”と、実際に話を聞いて見えた景色

メンタルヘルス領域で就労移行支援やITスクールを手がける「メンタルヘルスラボ」のことくしゃちょーさん。そのYouTubeチャンネルの企画に、アインズグループでブランドプロデューサーを務めるまりてんさんがコラボ出演しました。

動画の入り口は、決して軽い話ではありません。元キャバ嬢の女性がSNSでの誹謗中傷の末に自ら命を絶ったとされる出来事に触れ、「なぜ夜職の女性たちは心を追い詰められてしまうのか」という問いから始まります。ことくしゃちょーさん自身、運営するITスクールや就労訓練の現場で、元夜職・現役キャストの方が精神を病み、社会復帰の相談に訪れる事例を数多く見てきたそうです。

ところが、カメラが実際の現場に入ってから映し出されたのは、その前振りとは少し違う景色でした。まりてんさん、現役キャストのめろまるさん、そしてアインズグループの上原社長。3人とも、しんどかった時期の話を隠しません。それでいて、自分の適性を見極め、数年後の出口まで計算し、目の前の仕事を楽しんでいます。世間が抱く「追い詰められた人たちの世界」という印象とは、むしろ真逆の空気が流れていました。

まりてんさん─どん底を経て見つけた「自分に向いていないこと」

まりてんさんが業界に入ったのは大学4年生、22歳のときでした。大学にきちんと通い、卒業後は一度就職も経験しています。きっかけは少し特殊なものでした。大学時代に一緒に遊んでいた“悪友”が先に店で働き始め、最初は「怖いからやめときなよ」と止めていたのに、楽しそうに働く姿を見て「いいなと思って飛び込みました」と振り返ります。

初日から良いスタートを切れたのは偶然ではなかった、と後から気づいたそうです。未経験の女の子には、店側がちゃんと教えてくれる常連客をつけるのだといいます。「綺麗なスタートを切って、楽しくなっちゃった」。一度は業界を離れて就職したものの、「やっぱりこの仕事が好きで戻ってきちゃってる」と語ります。

転機は25歳。復帰と同時に自分の店を立ち上げると、これが池袋で1位・2位を争うまでに伸びました。在籍も社員も一気に増えます。ですが同時に、毎日の飲み歩き、社員が迎えに来なければ出社しないという生活が始まりました。そしてある日、誰もいない事務所で飛び降りかけているところを、忘れ物を取りに戻った社員の女の子に発見されます。通報、そして措置入院。株を譲渡し、誰とも連絡を取らないままフェードアウトしました。「今も恨まれてると思います」と、まりてんさんは淡々と振り返ります。

ことくしゃちょーさんが指摘したのは、原因の所在でした。夜の仕事そのものというより、組織的な人間関係と、自分が抱えられるキャパシティを超えたこと。まりてんさんも「そうですね」と受けます。だからこそ今は、YouTubeなどの運営を「社員を作らないことを大前提」に続けているそうです。「私、経営者に向いてないなというのがすごくある」─痛みを伴った経験を、自分の適性と強みを知るための材料に変換してしまったところに、彼女の強さがあります。

その後3年前にはミスヘブンで全国1位を獲得し、“日本一の風俗嬢”として自己紹介をする立場になりました。

めろまる─「日中が寂しくて」から始まった1年半

続いて登場したのが、ブレンダVIP東京に所属する現役キャストのめろまるさんです。業界歴は1年半、今の店に移ってからはまだ1ヶ月経っていないとのこと。

入ったきっかけを尋ねられ、返ってきた答えがまたカジュアルでした。「日中が寂しくて」。日中に家でゴロゴロしているのが苦手で、「誰かかまってくれないかな」と思ったのが始まりだといいます。ことくしゃちょーさんが「そんなカジュアルな理由なんだ」と驚くほどの動機で始め、それが1年半続いています。「楽しくやらせていただいて」と笑顔で話してくれました。

もちろん悩みがないわけではありません。人と接する時間が長い分、お客様の負の感情を受け取ることもあります。「俺ってダメなんだよね」と言われると、何て返そうかと考え込んでしまうそうです。所属店は180分以上のロングコースの利用が多く、その時間の大半は会話や食事。だからこそ会話が仕事の中心になり、リピートを会話で作っていくキャストも多いといいます。

周囲の反応についても、写メ日記から知り合いにバレたことを明かしつつ、「頑張ってるね」とプラスな言葉をかけられることの方が多いと語ってくれました。

自分では「メンタルは安定してるタイプ」だといいます。ただ、夜中3時に走り回りたくなる日があるそうです。身体よりも脳の疲労が大きい仕事だから、運動で無理やり帳尻を合わせようとしてしまう。お客様の人生の話を聞いて泣いてしまうこともあるほど、向き合いすぎるタイプなのです。

そのうえで、彼女は出口までしっかり設計していました。「30になったらもうやめようって思ってる」「30までにお店を持つって決めて、ダメだったらお昼に帰ろうって思ってます」。人間性も磨きたいから、ただ店を持てばいいとも考えていないそうです。ことくしゃちょーさんが「ちゃんとしっかり考えを持ってるんだね」と唸った場面でした。

この流れで、隣で聞いていたまりてんさんがこぼした一言も忘れがたいものでした。自分がきっかけで未経験からデビューする子がいることについて、「それが果たして幸せだったんだろうかって悩む夜が結構あります」。自分の“せい”だと思っている子がどれくらいいるんだろうと考えると「私も走りたくなります」と語っていました。

上原社長─17年見てきた業界の“入口”の変化

最後に登場したのが、アインズグループの上原社長です。顔出しについては「自分もあんまり得意ではなかったんですけど」と苦笑しつつ、「まりてんのせいで、気づけばめちゃくちゃ出させられてる」と笑います。

業界歴は17年。もともとは美容師だったそうです。知り合いが店を経営していた縁で、美容師を一度辞めた後に「お手伝いみたいな感じで」足を踏み入れたのが最初でした。考えが変わったのは給料です。美容師時代はむちゃくちゃ頑張っても25万円ほど、それでも「もらっている方」と言われる世界でした。それが未経験スタートで30万円。「そのギャップがすごかったです」と振り返ります。

一度その個人店を離れた後、現在アインズグループで本部長を務める北村氏から熱いアプローチを受け、「もう1回やってみようか」とグループへ。そこから末端のスタッフとして始め、現在に至ります。

17年で最も変わったと感じているのが、働く人の“入り口”だそうです。始めた頃は40〜50代、いわばサードキャリアの男性たちが集まる場でした。それがここ数年、大卒で1社目にこの業界を選ぶパターンが急増しているといいます。「イメージが良くなっている証拠ですね」ということくしゃちょーさんの言葉に、上原社長も強く頷いていました。

そして、アインズの運営面で語られたのが担当制です。キャストの面接をした人間がそのまま担当となり、仕事の相談からプライベートの悩みまで引き受けます。最も多いのは「どうしたらお客様を掴めるのか」「どうしたら稼げるのか」という仕事の相談。メンタル面の相談も、掘っていくと根本には客との関係や、目標の収入にまだ届いていないという課題があることが多いそうです。顔出しやSNSでアプローチできるキャストばかりではありません。だからこそ、そうでない層がどう稼ぐかという仕組みづくりまで含めて一緒に設計します。売上の設計を伴走することが、そのままメンタルのケアにつながっているのです。

世間のイメージについても、率直に答えてくれました。借金で来る、よく分からない人に無理やり働かされている。そうした構図は「自分が始めた頃でもうほぼなかった」といいます。映画やテレビでは今も業界がその文脈で描かれがちですが、実態とは距離があります。だからこそ、SNSで発信し、現場を可視化していくことが大事だと語ってくれました。

夜の世界は、まだ知らない一面を持っています

動画の締めくくりのナレーションが、この企画の答えになっています。夜職と聞くと、どこかネガティブなイメージを持ってしまう。しかし今回見えてきたのは、思っていた以上に前向きに、自分の未来を考えながら働く人たちの姿だった、と。

心を病む人がいないわけではありません。それでも今回話を聞いた3人に共通していたのは、それを他人のせいにも業界のせいにもせず、自分の適性や設計図に落とし込んで前に進んでいる姿勢でした。アインズグループがこうした発信の場に立ち続けるのも、その「まだ知られていない一面」を可視化していくためにほかなりません。

🔗 アインズグループの情報をチェック!

豆大福
ライター

豆大福

甘党ですが和菓子は苦手です
ちなみに豆が食べれません